電気工事ってどんな仕事 まさかの交換日記能電工の人材育成 能電工で取れる資格取得について 女性が働きやすい建設業を目指して
新卒入社の若手社員から見た能電工

02. まさかの交換日記 能田の人材育成

過去の反省から生まれた、「ブラザー制度」とは?

島:
まずは人材育成の前に「電気工事」という仕事の内容について簡単に教えてもらえますか?
能田:
電気工事自体のイメージはなんとなくわかりますよね。公共施設やオフィスビルなどの電気設備工事や保守メンテナンスが主な仕事です。この仕事には主に三つの職能があって、① 工事全体の運営・管理を行う「現場代理人」、② 実際に工具を持って工事を行う「電気工事士」、③ 現場調査・図面の拾いや積算を行う「現場調査・積算」に分かれます。必要だったり取得を目指す資格は1級電気施工管理技士、1種電気工事士など様々です。
島:
入社時点で「この人は現場代理人」など細かく振り分けを行うのですか?
能田:
いえ、細かく言えばそれぞれに適性はありますが、新人がいきなり施工管理や予算策定は難しいので、まずは資格の有無に関わらず最初は現場を経験してもらうところからです。能田電気には「ブラザー制度」という仕組みがあり、各新人を担当する「ブラザー」にあたる社員を決めて、その人が責任を持って新人を育てています。もちろんブラザーに任せきりではなく、全社で新人はケアしますが、この制度を採るようになってから、採用後の定着率も良くなりました。
横岸澤:
私のブラザーは桜井さんという先輩です。技術面はもちろん、社会人経験が無い自分に敬語の使い方から社会人としての振る舞い、豆知識までなんでも教えてくれますね。
釜谷:
僕のブラザーは遠藤さんです。日々、日報を書く際にその書き方まで、これは技術面ではなく文章の書き方とか、そんなことまで細かく教えてくれます。なんでも相談できる、社内で一番身近な先輩という立ち位置ですね。若く見えたので最初は20代だと思ったんですが、実際にはお子さんもいて35歳でブラザーというよりは大先輩でした。
島:
なるほど、50歳でもブラザー(お兄さん)、と。
能田:
いや、基本は教えることで先輩にも成長のキッカケをと思ってやっているので、部長職がブラザーに就くということは無い。中小企業は当たり前ながら、新卒を採るのは苦労するし、採った人は大切に育てたい。その気持ちが強すぎて、以前は年配者から中堅、若手まで悪くいえば「寄ってたかって新人を教えすぎる」という反省から、この制度は生まれているわけなんです。
ブラザーと新人は交換日記形式で毎日やり取りする。新人育成はひとりのブラザーに責任を持たせて、むしろ他の先輩はそのブラザーを指導して、結果的に会社全体で新人を育てるイメージですね。
島:
交換日記!

休みを取るのも仕事のうち 夢は職人の学校…

島:
では逆に「社長にしか出来ない」「社長が心がけている新人育成」というのは何かありますか?
能田:
休みを取らせることじゃないかな。この業界では珍しいのかも知れませんが、週休二日にはこだわってて。でも土日休み固定のデスクワークと違って現場仕事は「振替休日を取る」という状況も多いけれど、新人の時は何か休むことを悪いことのように考えてしまうことがある。上司が進んで振替休日を消化する姿勢を見せて、なぜ振休を取ることが必要か話し合う。これは社長の仕事だと思ってます。
島:
お話を聞いていても充実した新人育成制度に感じるのですが、これだけ丁寧に指導すると、逆にせっかく育ててやっと一人前になった人材が辞めて独立しちゃったり、移籍するリスクもあるんじゃないですか?
能田:
それはそれで仕方ないですよ。これは僕個人の夢だけど、人材の学校になりたいと思ってて。電気工事に限らず、日本中で職人って呼ばれる人が今どんどん減ってる。うちは職人の学校でありたいし、入社したら一生懸命教育して、一人前になって抜けていくのも極端な話あり。そういう人材をどんどん輩出して、「お前仕事良くできるけど、どこで覚えたの」と聞かれて能田電気と答えて欲しい。まあ、夢の話ですが。
島:
それは大きな夢ですね。
能田:
新卒の人はうちの会社を入り口にして「電気工事」という業界に入ってくるわけだから、うちのやり方がマズイとこの業界全体にネガティブイメージを持っちゃう。休めない、キツイとか。それを避けてまずは電気工事業界に定着してもらう。能田電気に定着してもらうのはそれからでも良いと思ってます。
島:
他に何か人材育成で工夫されていることは?
能田:
心ふれあいタイムって呼んでいる個人面談があります。週に一度、僕が時間を空けて社員を順番に面談していく。会議など大勢がいる場所ではなかなか言いづらいこともある。各人の意見をじっくり聞いて、取り入れていくために社長とマンツーマンで話す時間は設けたほうが良いなと思ってはじめました。あとはKPI(重要業績評価指標)を導入して、その面談も。各自で目標を設定して、その達成度を見ていくんですが、ただ技術や仕事面ばかりを目標とするのではなく、「近所の人にも顔を覚えてもらう」とか、そういう目標も入れて、戦力としてだけ考えるのではなく、人として成長できるように後押ししてます。
島:
「顔を覚えてもらう」を目標として言える環境は良いですね。
能田:
うちは80年の社歴があって、地域にもそれだけ馴染んでやっている会社だから。会社の近所、現場の近所、サービス業と謳う以上、地域との関係性は重要です。会社の入り口に時計を付けてるんだけど、結構見てくれてる人がいるらしくて、たまに時計の針が遅れてると怒られたりするんですよ。あの時計見てのんびりしてたら遅刻した、とか。そういう話を聞くと歴史の重みを感じますね。あとは人材育成としては、やっぱり一番自信になって自分たちが成功の指標と考えているのは資格取得ですかね。
島:
では、次のコーナーでは資格取得について詳しく聞いていきましょう。